2010.06.19 Saturday

路線バス乗りつぶし 伊豆箱根バス編 その2

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    ●伊豆箱根バス 小田原駅→箱根関所跡


     箱根観光の玄関口である「小田原駅」から芦ノ湖方面へ向かうバス路線には、伊豆箱根バスと箱根登山バスの二社により、多数の路線・運行系統が設定されており、マイカーアクセスが主体になりがちな昨今の観光地事情のなかでも、この箱根に関しては公共交通もかなり健闘している地域ではないかと思います。今回乗車した「小田原駅〜箱根関所跡」間も両社の運行により、かなり高頻度に運行されている区間ですが、このうち箱根関所跡方向へ2便、小田原駅方向へ1便だけ「湯の花ホテル」を経由する便が伊豆箱根バスにより運行されており、観光路線の中に存在する隠れた「マイナー系統」となっています。

     乗車したのは平日で、小田原駅9時00分発の便は2便設定されているうちの1便目です。小田原駅の乗り場は東口5番乗り場からで、箱根方面に向かう伊豆箱根バスはいずれもこの乗り場から発車しており、小涌園で分岐する「湖尻・箱根園」方面への路線も含めるとかなり頻繁に発車しています。発車時刻の5分ほど前に大型のいすゞキュービックLV・ワンステップ車(最近になって西武バスから移籍した車両)が入線、これが「湯の花ホテル経由箱根関所跡」行きになります。この日は天候も今ひとつで、観光客が訪れるにはまだ早い時間帯だったこともあり、ここからは私を含め6名で出発しました。
     
     発車すると東口発着のほとんどのバス路線と同様に中央通りを進み、すぐ次の「緑町」バス停でも1名乗車がありました。その先も道なりですが、小田原市民会館前交差点で左(東京方面)から国道1号線(東海道)が合流。経路的にはこのあと終点までこの国道1号線をひたすらトレースしていきます。小田原駅から乗車してきた客層は、曜日と時間的に観光客という感じではなかったのですが、その通り、早くも市街地内の「御幸の浜」バス停で1名、「早川口」で1名それぞれ下車し、実はこの日はこのあとも途中からの乗車は全くありませんでした。
     渋滞情報でよく耳にする早川口交差点で熱海・伊豆方面へ向かう国道135号線は左に分かれますが、こちらはそのまま「イチコク」をさらに直進します。「ビーバートザン前」バス停を過ぎ、箱根登山鉄道線をくぐると、周囲には山々が迫り、沿線には小田原名産の蒲鉾店や鮮魚店などが建ち並び、徐々に観光地のムードが濃くなっていきます。

     早川の流れに沿って進んでいくと、今や『小田急の箱根ターミナル』になってしまった感がある「湯本駅」に到着。途中バス停では箱根登山バスとはバス停は共通(ポールも共用)でしたが、「小田原駅」とこの「湯本駅」だけは両社で乗り場を変えてあり、両社それぞれにフリーパスやクーポン券を発売していることもあって、ターミナル駅では乗り間違いトラブル防止のためにあえて分けてあるようです。やはり都心からだと小田急側の販売シェアは圧倒的に強く、箱根登山バスのポールには乗客の列が少々できていましたが、あいにく伊豆箱根バスには客は流れて来ず、途中バス停でも待っていた客はほとんどが小田急発売の「箱根フリーパス」利用者だったようです。
     
     「温泉街入口」バス停から先は道路も鉄道も険しい山岳路に入っていきます。旭橋を渡り、函嶺洞門を抜けると塔之沢温泉郷で、湯本とは一味違う静かな温泉宿が並んでいます。徐々に道幅も狭くなり、急カーブも連続。しかし、バスは慣れたハンドル捌きでグングン坂を登っていきますが、この区間では乗降が見込めるようなスポットもないので、停留所の間隔も長くなっており、特に「出山〜大平台駅」間ではかなり距離がありました。宮の下交差点で仙石・御殿場方面なら直進方向の国道138号線へ進みますが、バスはさらにイチコクを辿るため左折。多くは彫刻の森などの観光スポットがある強羅方面に向かうため、徐々に交通量が振り分けられ、イチコクの方はこの先さらに通行量も少なくなります。主要幹線道路である国道1号線ですが、大型トラックなどはカーブが少なく、勾配も緩和された箱根新道や国道246号線を使って「箱根越え」するため、特にこの区間においてはバス以外の大型車の通行はほとんどありません。前述のように箱根のドライブルートはいったん強羅方面に向かう流れが多いため、その少ない通行量が理由なのか、小涌園以遠のイチコクの路面状態は心なしか荒れている感じがしました。

     「小涌園」バス停で通勤利用と思われる客が1名下車。このバスの経由地表示には「ユネッサン」と書かれていましたが、この便ではそこには直接立ち寄らず、この「小涌園」が最寄バス停となっています。そしてさらに「恵明学園前」バス停で1名下車してしまうと、とうとう車内は私一人だけとなり、あとは終点までこのままの状態となりました。

     さて、いよいよ「東芦の湯」バス停から、いったん国道1号線を外れて、「湯の花ホテル」に立ち寄ります。その「箱根湯の花ホテル」とは西武グループであるプリンスホテルが所有する観光温泉ホテルで、同じ系列会社である伊豆箱根バスが乗り入れていること自体は何の不思議もないことですが、実際のところ、ここに乗り入れている路線バスは朝上下各1便と夕方の下り1便だけ。しかも、同ホテルの交通案内を見ると、このバス路線のことはほとんど触れられずに、「芦の湯」バス停から送迎車または30分ほど歩くか、小田原駅から予約制の無料送迎バスを利用するとなっており、ますます存在意義に疑問が湧きます。あとでこの路線の経緯を調べてみたところ、このあたり一帯は西武グループが開発所有する土地で、湯の花ホテルの先には伊豆箱根鉄道が経営する「駒ケ岳ケーブルカー」がありました。当時はこのバス路線が、そこへの唯一の公共交通アクセスとして運行していたものの、その後の景気後退もあって、駒ケ岳頂上にあった観光施設やケーブルカー、そして路線バスまでが徐々に衰退し、末期はその路線バスも極少数が運行されていたに過ぎませんでした。結局その不便さも手伝い、ケーブルカー自体は2005年8月31日をもって廃止になってしまい、それに関連して元箱根方向へ通り抜けていた伊豆箱根鉄道の私有道路も通行止になると、残された路線バスは「湯の花ホテル」に立ち寄ったあと、同じ道を戻って、再び「東芦の湯」から国道1号線を進むという運行経路に変更されました。従って、現状ではグループ会社のホテルへの免許維持路線のような状態で、一応乗り入れ便のダイヤはホテルのチェックイン&アウトに合わせているような気はするものの、ホテルへの交通手段としての考えは二の次、故に路線バスを使ってホテルへやってくる宿泊客もほとんどいないようです。これまでの歴史を遡れば、かつて「箱根山戦争」と呼ばれた「西武vs東急」の熾烈を極めた縄張り争いのひとつには関連していたはずで、まさにその歴史に翻弄され、今の形になったものがこの「湯の花ホテル」経由便なのかもしれません。
     
     乗車当日は小田原付近の天候とはうって変わって、眺望はおろか、視界20mほどの濃霧になってしまい、周囲の風景は全く判りませんでしたが、「湯の花ホテル」までは荒れた舗装道路をクネクネ走った先にあり、途中には2か所のバス停もあって、「東芦の湯」から歩くとかなりの距離だったはずです。正式な停留所名は「箱根湯の花温泉ホテル・箱根湯の花ゴルフ場」といい、かなり長い名称となっているそのバス停はホテルの正面玄関前にあり、あいにくこの日は乗降客もありませんでしたが、一応2分ほど時間調整し、日によってはチェックアウトした宿泊客が芦ノ湖へ向かう際に利用されることもあるでしょう。

     再び同じ道を辿って「東芦の湯」に戻ります。あとは坂道を下って、伊豆箱根バスと遊覧船の接続点「元箱根」バスターミナルを過ぎ、旧東海道の杉並木を通って、進行方向右側に旧跡・箱根関所の脇を通り過ぎれば終点の「箱根関所跡」に到着となります。ここまでの所要時間64分は、湯の花ホテル非経由便より9分ほど多くかかりますが、運賃は同じ1,150円でした。

    ※この「湯の花ホテル」経由便は、2011年5月9日より、箱根関所跡方向が2便→1便(乗車した便が廃止)に、小田原駅方向の運行が取りやめとなりました。

    運行形態:A、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆


     
    ●伊豆箱根バス 元箱根→湯河原駅

     
     続いて乗車したのは、先ほど通過した「元箱根」バスターミナルから、JR東海道線の「湯河原駅」とを結ぶ路線です。この二点間も箱根登山バスが競合していますが、箱根登山は往復とも「大観山」を経由する、いわゆる「椿ラインまわり」ですが、伊豆箱根バスの方は、元箱根方向が箱根登山と同じ「椿ラインまわり」なのに対し、湯河原方向では「湯河原パークウェイ」を経由するという、独自の経路で運行しています。しかし、2010年3月31日までは往復とも3便ずつ運行していましたが、翌4月1日からは、元箱根方向が2便、湯河原方向はわずか1便のみへと減便になり、いよいよ乗車困難な路線のひとつになってしまいました。

     前述の「箱根関所跡」バス停から、折り返しの小田原行きのバスで再び「元箱根」バスターミナルに戻り、ここで50分ほど待てば、11時10分発の「湯河原駅」行きに乗ることができます。当日はあいにくの天候(濃霧)だったため、周辺散策もままならず、遊覧船ターミナルで缶コーヒーを飲みながら時間つぶしをしていました。

     発車時刻の15分ほど前にバス乗り場に戻り、「湯河原駅」行きのバスを待つことにしましたが、発車10分前には「熱海駅」行きが停車しており、これが「湯河原駅」からやってきた1便目のバスで、現在は復路が減便になってしまったため、その折り返しが「熱海駅」行きに変更になったそうです。30分あとに「湯河原駅」を出発する2便目の方が、折り返しも「湯河原駅」行きとなり、これは発車時刻の5分ほど前に定刻通り到着しました。適当に写真を撮ってからバスに乗り込みましたが、結局ここからの乗客は私一人だけでした。この日は天気の問題もあったかもしれませんが、どうやら日常的に芦ノ湖から湯河原への旅客需要はそれほど多くない様子で、結果として伊豆箱根バスでは減便の方向に向かってしまいました。一日3往復運行していた当時も、ほぼ午前中のうちに3便が続けてとんぼ返りするような運用になっており、午後も運行している箱根登山便と比較しても利用者は限定されていたものと思われます。湯河原方向が1便だけになってしまった現在、事実上の免許維持路線になってしまいました。
     
     ちなみに乗車したバスは熱海営業所の大型バス、日産ディーゼルUA・富士7Eのツーステップ車で、これも西武バスからの移籍車でした。当線はこれまで湯河原営業所の管轄だったそうですが、営業所の統廃合によって熱海営業所の担当になり、これに伴いバスのナンバープレートも「湘南」ナンバーから「伊豆」ナンバーになりました。また、1便目の折り返しが熱海駅行きに変わったのも、営業所の統合が関係しているようです。

     発車すると、先ほどと同様に杉並木を通って、「箱根関所跡」バスターミナルに立ち寄り。所要約3分ほどの区間なのですが、この「湯河原駅〜元箱根」線は、土休日の場合は「元箱根〜箱根関所跡」間が運休となり、ここが始発となりますが、恐らくこれは渋滞時の遅延対策と思われます。
     再び国道1号線を進み、箱根関所南交差点で、伊豆箱根便の往路と、箱根登山便が往復とも通る「椿ライン」ルートが分かれます。さらに「箱根峠」で国道1号線と分かれ、県道・熱海箱根峠線に進み、この路線ではわずかながら静岡県函南町を走ることになり、ここで当ブログとしては初めて首都圏外へ「越境」することになりました。しかし、それも束の間、「湯河原峠」バス停で熱海駅方面の路線が分かれるとともに、再び神奈川県に戻ります。左に曲がってすぐに料金所があり、ここからが「湯河原パークウェイ」となります。この「湯河原パークウェイ」は現在も伊豆箱根鉄道が経営する有料道路で、計画当初は同社のバス専用道路として造られたものだったそうです。今思えば壮大な構想でしたが、自社のバスだけを走らせるために道路を造ってしまうという、当時の実業家たちの野望にはただただ驚かされるものがあります。結局は一般の有料道路になってしまうわけですが、そもそも「バスを通す」ことを主眼に設計されているため、勾配はややきついものの、道幅にはゆとりがあり、カーブも緩やかです。また安全対策としてブレーキ故障時の「緊急退避所」がいくつも設置されているほか、恐らくバス向けに書かれた「ブレーキテスト」という道路標示にも当時の設計思想が窺われると思います。

     ただ、現在このルートをマイカーがドライブルートとして活用されているのかは少々疑問で、私もクルマで伊豆から東京へ向かう場合は、「伊豆スカイライン〜十国峠〜箱根ターンパイク」というパターンが多く、この「湯河原パークウェイ」というのは通った経験がありません。これを使っても、結局海沿いの渋滞路線である国道135号線に出てしまうことになるため、迂回路としてはなかなか活用しにくく、バスで通った当日も交通量は大変少なかったです。そこはやはりもともとが「バス専用道」としてのルート選定が基本だったからでしょうが、現在この道を使う路線バスは今乗っているわずか片道1便だけ。そうなると、この1便がバス専用道計画の生き証人というべき存在なのかもしれません。
     バスは湯河原に向かって連続的な下り勾配になっており、排気ブレーキを併用しながら、一気に高度を下げていきます。
     パークウェイ区間では途中バス停は設置されていないため、「湯河原峠」バス停の次の「広河原」バス停まで停留所の間隔が大きく開き、ここで箱根火山に関する観光案内が流れましたが、一方で運賃も一気に410円もはね上がりました。
     料金所付近では数メートル先も見通せなかった濃い霧も徐々に晴れ、その霧が完全に晴れた頃には有料道路も終点になります。

     道はそのまま直進ですが、一般道路に変わると道幅は極端に狭くなり、右側に折返しのバスが停車していたところが「奥湯河原」です。ここから先は「湯河原駅〜奥湯河原」線(伊豆箱根バス・箱根登山バス共同運行)が加わるため、運行頻度も極端に高くなります。
     
     次の「奥湯河原入口」バス停で「椿ラインまわり」の路線が合流すると同時に利用者も増え、この日はごく普通の平日だったので地元の高齢者が主体でしたが、ここで9名の乗車がありました。
     そして湯河原の温泉街を抜け、「公園入口」バス停を過ぎれば再び道幅も広くなって乗り降りも頻繁になり、市街地路線の様相を呈しながら東海道新幹線の高架線をくぐれば間もなく終点の「湯河原駅」に到着となります。ここまでの所要時間は41分、運賃1,060円は「椿ライン」経由よりも190円安く、他のルートと比較してカーブも少ないので、もう少し運行回数が多ければ、芦ノ湖から東海道線への乗り継ぎルートとしては渋滞の影響も少なく、利用価値も高そうな気がするのですが、そのような需要は思うほどではないのでしょうか。


    ※この「湯河原駅〜箱根線」は2011年4月16日より、平日を含め一時期「湯河原駅〜箱根関所跡」間の運行に短縮されましたが、現在は平日は元箱根発着に戻っています。

    運行形態:A+C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★★☆



    ●伊豆箱根バス 小田原駅→久野車庫前

     
     今度は東海道線で「小田原駅」に戻って、同駅東口を13時25分に出る「小田原駅西口経由久野車庫前」行きに乗車しました。この便は2010年4月16日のダイヤ改正によって新たに設定されたもので、平日のこの1便のみの運行です。通常の便は「小田原駅東口」から西口を通らずに「小田原合同庁舎前」を経て「久野車庫前」を結んでおり、これはごく一般的な市街地路線として毎時2便程度の頻度で走っています。その時刻表の中に「西」印の付いたわずか1便が、これから乗車する「小田原駅西口」経由便です。発車時刻の5分ほど前に中型の日産ディーゼルRM・富士8Eボディのツーステップ車が入り、これがそのバスとなります。ここからの乗車は私を含め7名ありましたが、通常便とは一部経路が異なることを案内しながら乗車しておりました。13時25分、定刻通り発車します。
     
     発車すると、箱根方面の路線と同様に中央通りを進みますが、この路線では次の「緑町」バス停は通過扱いで、栄町一丁目交差点を左折。休日1便だけが通る神奈中バスの「小田原町」バス停を通り過ぎ、銀座通り交差点を左折。ここでは一方通行となっている国道255号線を走ると最初のバス停が「銀座二丁目」になりますが、乗降なく通過。そしてすぐ先の竹の花交差点を左折するのですが、ここで通常便の経路とは分かれ、1便しか通らないマイナールートで駅西口に向かいます。

     このルートは以前当ブログ「伊豆箱根バス編その1」でご紹介した「井細田・市役所循環」線が通っていたもので、今回のダイヤ改正の際、その循環系統が運行取りやめになった代わりに、経路の組換えで誕生したのがこの「小田原駅西口経由久野車庫前」線なのです。やはり運行の目的はこのマイナー区間の免許維持と思われますが、循環線時代とは運行経路が逆方向になっています。JR東海道線・東海道新幹線・小田急線・伊豆箱根鉄道大雄山線をまとめてくぐり抜けて、「小田原駅西口」に停車。ここでも8名の乗車があり、本来は東口と西口とで別々に運行されている2つの「久野車庫前」行きを、一本の便でまとめたような運行経路になっています。

     小田原駅西口は他系統同様にそのまままっすぐ出て、社会福祉センター前交差点を右折。駅東口から乗車していた客は、通常便で通るはずの「小田原合同庁舎前」にはこの便では通らないため、代わりに「税務署前」バス停を利用するよう案内があり、ここで3名下車していきました。そして「市役所前」バス停手前で、右に分かれる道が「市役所けやき通り」で、これも「井細田・市役所循環」線が通っていたマイナールートですが、現在はその代わりとして久野車庫前7時10分発「市役所南口経由小田原駅」行きの1便が同じルートを走らせているようです。

     「市役所前」と次の「市立病院前」の両バス停で私以外は全員下車してしまいましたが、残りは一区間で、久野川橋を渡って左折。山王川に沿って少し進めば終点の「久野車庫前」に到着となります。所要時間16分、運賃は200円でした。

     このあと私はそのまま折り返すつもりでいたのですが、他にも気になっていた路線があったので、徒歩で周辺を巡ってみることにしました。その路線とは実質スクールバスになっているとされる「小田原フラワーガーデン〜白山中学校前」線で、各種の路線図には掲載されているものの、運行形態上乗れる見込みがなさそうなので、歩いてその路線の単独経路の部分を辿ってみたのです。結果としては「日本たばこ正門前」や「潮音寺前」の途中バス停は見つけられたものの、いずれも時刻の表示がないうえ、小田急線の足柄駅に近い終点の「白山中学校前」に至ってはバス停すら見つけることができず(もしかして校内で折り返しかも?)、これで一応「乗った気分」だけ味わっておきました。


    ※この運行系統は2010年12月16日より平日運行から休日のみの運行に変更されました。

    運行形態:A+B、路線図掲載:△、乗車難易度:★★★☆



    ●伊豆箱根バス 真鶴駅→岩


     今回最後に訪問したのは、JR東海道線の「真鶴駅」から真鶴町の「岩」という集落を結んでいる路線で、一日の運行回数は平日16往復・土休日12往復ですが、このうち岩方向3便と駅方向2便は「丸山」経由とされる経路違いの便が運行されており、これに乗ってみることにしました。

     乗車したのは真鶴駅15時20分発の便で、これは3便設定されているうちの2便目になります。乗り場は駅舎から一番近い「1番乗り場」で行先案内上では「岩海岸・岩海水浴場」行きと書かれており、夏休みなどは海水浴客の利用もあったりするのでしょうか。
     すでに乗り場には中型の日産ディーゼルRM・富士8Eボディのツーステップ車が待機しており、発車時間まではまだかなり時間があり、エンジンを止めた車内で待つこともできましたが、当日は真夏日だったこともあって、冷房のない車内に居続けることができず、荷物だけを座席に置いて、車外にて発車を待つことにしました。

     そして発車時刻の2分前にエンジンを始動。この時点で私を含め6名が乗車していました。客層は地元の高齢者と通学の中学生で、まさしく地域密着の生活路線という感じでした。
     発車すると駅前を通っている国道135号線(元真鶴道路・旧道)を横切り、本数の多い「役場前」経由の場合は斜め左に曲がっていきますが、この「丸山」経由の場合は直進して「真鶴駅〜ケープ真鶴」線と同じ道を進みます。そして、2つ目の「消防分署前」バス停では真鶴小学校から帰宅する児童9名が乗車。この「丸山」経由便というのは、まさにこの子たちの通学の足として走っているものなのでした。
     そして「消防分署前」バス停を出ると、直後の信号のない丁字路をいきなり左折。それは「え?これ曲がるんですか?」と言いたくなるような大変狭い路地で、場所によっては乗用車などとのすれ違いも困難です。そのうえ見通しの悪い急カーブ・急勾配が連続するなど、ワンマン運行のバス路線としては厳しい条件の中を進んで行きます。
     
     「役場前」経由便が合流する「うたい坂」バス停で1名下車。突き当たりを右折すると、あとはすべての便が同じ経路で終点の「岩」を目指します。次の「岩海岸」バス停付近では静かな入り江の風景を見ることができ、この路線で一番のビューポイントになります。現在はその入り江を真鶴新道が跨いでいるため、景観をやや損ねてしまっていますが、それでもこの長閑な景色は皆様の心に残る場面になると思います。

     本数の限られたローカル路線ではありますが、沿線には人家がひたすら続いており、朝は結構な混雑になったりもするらしく、平日だと一台の運用で忙しく往復することになるそうです。これも以前なら2つの行路で走っていたそうですが、現在は始発から終車まで1つの運用でこなしているそうなので、勤務的にはなかなか拘束時間の長いダイヤになっているようです。

     終点に近づくにつれて徐々に小学生も降りていきましたが、結局まとまって下車したのは終点の「岩」でした。国道135号線をくぐった先の、東海道線の線路脇が終点で、目の前には東海道旧線の廃トンネルがポッカリと口をあけていました。ここまでの所要時間は10分、運賃は180円という短距離路線ですが、乗車時間のわりには充実した内容の路線だったと思います。
     
     バスはここで折り返す時間を1分しか取っておらず、狭いスペースでバックして方向転換。脇を走り抜ける列車とのツーショットを捕らえる間もなく、すぐさま真鶴駅へと戻っていきました。

     

    ※真鶴駅〜岩線は真鶴町コミュニティバスへの移行に伴い、2016年9月30日限りで廃止されました。

    運行形態:C+E、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆

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