2011.07.09 Saturday

路線バス乗りつぶし 京急バス編 その4

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    ●京浜急行バス 逗28 逗子駅→南郷中学校


     JR横須賀線の「逗子駅」から葉山町・長柄にある「南郷中学校」との間を結んでいるのが「逗28」系統です。当系統が運行を開始したのはかなり以前からでしたが、2011年4月3日(実際には春休み前?)までは免許上では一般乗合ではあったものの、同校専用の「スクール専用」便として運行されていたため、事実上一般客の利用ができませんでしたが、4月4日のダイヤ改正よりその扱いが解除され、一般客も利用できるようになりました。

     一般路線化後の運行回数は平日8往復・土休日9往復で、このうち平日の中学校方向2便と、逗子駅方向3便は後述する「切通し下」経由として運行され、それ以外の便は「長柄交差点」経由という2つのルートになっています。京急バスではこのように運行経路・区間が異なる系統はほとんどの場合、別々の系統番号を付与していますが、当系統ではどちらの運行経路も「逗28」系統としています。過去のバス路線図を見た限りでは、これはスクールバス時代からそのような扱いになっていたようです。

     今回乗車したのは逗子駅17時40分発の最終便で、これはショートカットの「長柄交差点」経由の便です。乗り場は駅前ロータリーの「1番乗り場」から。同じ乗り場からは湘南国際村センターや衣笠駅行きなど複数の系統が共用しており、時刻表もそれら各線が一括して掲示されているため、大変多くの便が出ている印象ですが、そのなかに「南郷中学校」行きの便がわずかに設定されているのです。

     そろそろ発車時刻になろうとする頃、9m級大型バスの日産ディーゼルスペースランナーRP・ワンステップ車がやってきて、これがこれから乗車する「南郷中学校」行きでした。乗り場には夕方になって多くの乗客がバスを待っていましたが、当便に乗車したのは私を含めわずか3名でした。もはやこれから学校へ向かうような時間帯ではないので、もちろん中学生らしき客層はなく、実際のところ復路のための送り込みというところでしょう。
     
     発車するとほとんどの系統が経由する京急逗子線の「新逗子駅」へ向かいます。そこで老夫婦2名が乗車しました。そして新逗子駅入口交差点を県道・鎌倉葉山線へ左折。田越川を渡り、続いて桜山隧道をくぐります。2つのトンネルの坑口がありますが、現在のところ右側のトンネルだけが供用されています。このトンネルで逗子市から葉山町に入ります。

     トンネルを抜けると経由地となっている「長柄交差点」バス停で、それを過ぎたところにその交差点があって、ここで国道134号線と交わります。今まで走ってきた県道・鎌倉葉山線は国道とは互い違いに折れているため、直進する方向が国道134号線の横須賀方面になりますが、バスは県道に合わせるように左折して、逗葉新道方面へ向かいます。今までこの区間には途中バス停は設置されていませんでしたが、沿線には葉桜住宅などの住宅地も近く、2009年4月1日より「逗26・逗子駅〜湘南国際村センター」線のバス停として「川久保」というバス停が新設されました。当系統でも一般客開放時に停車するようになったらしく、ここで2名が降りていかれました。一応沿線利用者に認知されてきたようです。

     そして逗葉新道に入る手前に南郷交差点があり、バスはこれを右折。ここから坂道を上っていきます。この道のすぐわきを三浦半島中央道路が並行し、「湘南国際村センター前」行きの急行便や、「湘南佐島なぎさの丘」行きシャトルバスがその道を利用していますが、それはすぐに長いトンネルの中へと消え、こちらはそのトンネルの上を越えたところが終点の「南郷中学校」となります。

     周辺には人家などもほとんどなく、人里離れたようなところにその中学校があるのですが、これが葉山町内では二校ある中学校のうちの一校となっているため、今まで学区域内の生徒の方々はこのバスを使って登下校していたのでしょう。ここまでの所要時間は15分、運賃は200円で、乗客は私を含め3名でした。


    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★☆☆☆


    ●京浜急行バス 逗28 南郷中学校→逗子駅

     
     続いて折り返しの便にも乗車します。これも同じく「逗28」系統ですが、平日夕刻の終車までの3便は葉山町内を大回りする「切通し下」経由となっています。スクールバスとして見れば学区域内を広くまわるこのルートの方がむしろメインなのではないかと思います。
     先ほど降りたバスはさらに奥へと回送されて、そこで方向転換。発車時刻の18時00分にまた同じバスがやってきました。
     
     往路ではここで3名が下車していますが、実はここから同じメンバーがそのまま復路にも乗車。私は両ルートの乗りつぶしが目的でしたが、残る老夫婦のお二人は単なる乗り間違いでここまで来てしまったのでした。このバス路線が一般客を扱うようになってまだ日も浅く、行き先を勘違いされたとのこと。地元の方々でしたが、そのような人たちでさえこの辺りにはほとんど土地勘がないそうです。
     
     さて、これが当日の最終便となるのですが、すでに学校の中は静まり返っており、ここから乗車した中学生はゼロ。なるほど、これでは一般客にも開放しないと運行の維持も難しくなりそうです。スクール専用便であれば学校の都合に合わせて運行時刻を変更することも可能でしょうが、誰でも乗れる一般路線では細かい対応は困難であり、それをもってしても一般開放に踏み切ったということは、少子化による生徒の減少に加え、運行に対する助成などが備わっていないのかもしれません。現在は「長柄交差点」経由の便に限って土休日の運行も行なっていて、その方が便数も多いのですが、これは南郷中学校の先にある南郷上ノ山公園へのアクセスや、「川久保」バス停周辺の利用者に配慮したからでしょうか。

     18時00分、通学生の利用もなく定刻通り発車となります。
     途中国道と県道が交差する長柄交差点まで往路の逆ルートで、坂を下り、南郷交差点を左折します。そして「川久保」バス停で1名乗車があり、このバス停では往復ともに乗降がありました。
     逗葉新道は東京方面などから横浜横須賀道路を経由して鎌倉・葉山方面へ来るにはメインとなるドライブルートであり、私もマイカーでは何度となく通ったことのある道です。このため、沿道には立ち寄ってみたくなるような飲食店や温泉スタンドなどもありますが、これはまた別の機会に訪れることにしましょう。

     長柄交差点では往路と同じルートであればこれを右折するのですが、「切通し下」経由便では国道134号線へ左折して、いったん逗子駅とは逆の方角へ進みます。曲がってすぐの「長柄橋」バス停で乗り間違いの老夫婦が下車され、車内は一時的に2名に。

     葉山町はこの先もさらに続くのですが、バスは葉山隧道の手前で右折して県道・森戸海岸線(枝線)に進みます。道路沿いは結構密集した住宅地ですが、この区間を通っている路線バスは平日朝・夕のこの「逗28」系統と、平日朝3便運行される「逗10・逗子駅→元町循環→逗子駅」線だけです。この途中には「亀井戸橋」というバス停が一か所あります。

     葉山元町交差点で県道・森戸海岸線(本線)へ右折。この道は乗用車などでもスムーズにはすれ違えない狭隘路となっていますが、ここでは比較的多くのバスが運行されており、大型バスもやってきます。以前マイカーで通った経験がありますが、見通しの悪い箇所もあり、すれ違いには少し緊張したことを覚えています。平日は地元の慣れたクルマが多いので、案外スムーズに通れますが、休日ともなると県外ドライバーも増え、特に夏の海水浴シーズンには次々と突っ込んでくる対向車に手を焼くかもしれません。

     もう他系統が並行しているため、運行頻度も高くなっている区間となり、「元町」バス停から1名、その次の「清浄寺」バス停からも1名乗車があり、特にこの「逗28」系統に合わせて乗ってきた利用者ではないようです。
     現在は京急グループが経営している「葉山マリーナ」には多数のヨットが係留され、レストランや周遊乗合船も運航している観光スポットですが、この日はこのバス停では乗降なく通過。しかしそれ以外では乗車が続き、次の「鎧摺(あぶずり)」バス停でも1名乗車がありました。周辺には「かながわの景勝50選」にも選ばれている「森戸の夕照」で有名な森戸海岸が続いていますが、この「鎧摺」バス停はまさに海岸沿いにあり、この日も車窓から美しい夕景を見ることができました。

     そして国道134号線と交差する渚橋交差点の手前に経由地の「切通し下」バス停がありますが、スクールバスの時代はここが起終点となっていたようです。このバス停の脇には相模湾を一望できるファミレス「デニーズ」があったような気がするのですが、今その敷地は洒落た喫茶店に変わっていました。

     国道を横切り、田越川に沿った狭路を進み、「富士見橋」バス停で2名が乗れば当便では最大乗車人員となり、中学生の利用がなくても、それなりの乗車率にはなっていました。

     田越橋交差点を左折して「新逗子駅」で3名下車。この先はバス路線が一方通行となり、「逗子郵便局」で1名下車。あとは銀座通り入口交差点を右折すると道路自体が一方通行路になり、それをまっすぐ進めば終点「逗子駅」に到着となります。ここまでの所要時間は23分、乗客は私を含め3名でした。ルートは大回りであったものの、運賃は「長柄交差点」経由に合わせてあり、往路と同じ200円でした。


    運行形態:E、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆


    ●京浜急行バス 東16 油壺→城ヶ島


     今度は三浦半島の先端部へと向かい、「油壺」から「三崎港」を経て「城ヶ島」とを結ぶ「東16」系統に乗車しました。
     この3つの地名は三崎巡りでは必ず登場するほどの三大スポットとも言える観光地で、それら三点をつないでいる「東16」系統は、まさに観光のための路線!と行きたいところですが、2011年6月16日のダイヤ改正からそれまでの半数程度の一日わずか4往復のみに縮小され、とうとうマイナー系統の部類に入ってしまいました。当ブログ「京急バス編その2」の時点でも、油壺〜城ヶ島間を結んでいた三崎観光船が廃止になったことについて軽く触れていますが、その後も観光客が減り続けているのか、いよいよバスの便までもが縮小という自体に陥ってしまいました。

     乗車したのは平日の油壺13時15分発の便で、これは4便中の3便目です。当日は京急線の三崎口駅から「三4」系統に乗車して「油壺」までやってきました。私個人が前回油壺に訪れたのは、それこそ三崎観光船があった頃で、もう10年ほど前のことでしょうか。当時は京急のフリーきっぷを利用すれば観光船の乗船料が割引になっていたので、それに乗るためにやってきたものでした。
     今回は次の「城ヶ島」行きのバスまで30分ほど時間があったので、バス停から5分ほど歩いて「京急油壺マリンパーク」まで歩いてみましたが、マリンパークに至っては前回来たのが30年も前のこと。当時はアイドル歌手の野外コンサートなども開かれ、大変多くの人で賑わい華やいだ雰囲気すらありましたが、それも今は昔。今回は平日ということと、東日本大震災の後遺症もあって、大変厳しい状況にあるという印象を受けました。また現在は京急沿線だけでも品川・大森海岸・八景島・江の島などに水族館の類いが増えてしまい、競争が激しくなったことも否めません。この日は『バスに乗ること』が目的であったため、園内には入場しませんでしたが、とりあえず土産だけを買ってバス乗り場へと戻り、また近いうちに園内に久しぶりに入ってみたいと思います。

    ↓京急油壺マリンパーク(左)、油壺バス停の近くから眺められる小網代湾(右)
     
     「油壺」のバス停はマリンパークから少し離れたところに位置していますが、もう少し将来性を考えるなら、バス路線をマリンパークまで延ばしてみても良いのではないかと思いますが、減便を続けている現状では、もはや公共交通を利用しての観光需要には見切りをつけてしまったのでしょうか。
     
     バス乗り場には今でも2軒の個人経営の土産物店が細々と営業を続けており、どちらにもお婆さまが店番をされていました。まるで子供の頃にタイムスリップしたような、昭和の香り漂う懐かしい情景が心に残ります。そこへ発車時刻直前に大型のいすゞエルガ・ワンステップ車がやってきて、私一人だけを乗せてすぐに発車となりました。
     バスは県道・油壺線を進みます。次のバス停が「シーボニア入口」で、そのシーボニアとはヨットハーバーの名前のようです。このバス停の付近で左手にちらりと小網代湾を見ることができます。また所々には南洋植物なども植えられていて、観光道路としてのムードを盛り上げています。

     油壺入口交差点で県道・横須賀三崎線(三崎街道)へ右折。三崎口駅方面の路線とはここで分かれます。

     そして三崎市街地へと入り、「栄町」バス停で1名乗車がありましたが、市街地内の短区間利用で、京急バス三崎営業所のある「三崎東岡」でその方は下車し、入れ替わりに1名乗車がありました。しかし、その方も次の「三崎港」で降りてしまい、特にこの系統の利用者ということではありませんでした。

     「三崎港」バス停はロータリー状になっていて、周辺にはマグロ料理店が多数建ち並び、観光バスなら必ず立ち寄る「三崎港産直センター・うらり」と、そこから出港する水中観光船「にじいろさかな号」の乗船場もすぐそばにあります。まさに三崎観光の拠点といった場所です。
     あとは終点まで私以外に乗客はなかったのですが、直前に三崎口駅からの「三9」系統が走っていたこともその理由ではあります。
     バスはこの先も三崎漁港と北條湾に沿って進み、道路脇に佇む何艘もの漁船が印象的です。
     
     
     「椿の御所」バス停からループ状に急坂を上っていき、料金所を抜けると城ヶ島大橋を渡ります。もう城ヶ島から先の海はまさに太平洋の大海原であり、視界を遮るものは何もありません。

     橋を渡り切ると左回りに坂を下り、対岸の城ヶ島に入りました。観光船が廃止されたあとも停留所名だけが残る「観光船発着所」バス停を過ぎれば、間もなく終点の「城ヶ島」に到着となります。ここまでの所要時間は24分、運賃は330円でしたが、他系統も並行する途中区間で乗客があった以外は、起点・終点の場面では客は私だけしかありませんでした。

     この日はバス乗り場脇の食堂で刺身定食を食べ、城ヶ島灯台なども見学してきました。かつてはあまりの混雑ぶりに三崎口駅まで歩いて帰った経験がありますが、決して三崎観光の魅力が乏しくなったわけではなく、ぜひバスに乗ってのんびり車窓を眺め、三崎巡りを楽しんでいただきたいものだと思います。
     

    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆

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