2011.09.16 Friday

路線バス乗りつぶし 川崎市営バス編 その4

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    ●川崎市交通局 (急行) 登戸駅(生田緑地口)→生田緑地


     2011年9月3日より、JR南武線と小田急小田原線が乗り入れる「登戸駅(生田緑地口)」から、同日、向ヶ丘遊園跡地に開館した「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」への交通アクセスとして川崎市営によるシャトルバス「藤子・F・不二雄ミュージアム線」(系統番号未設定)が運行を開始しました。同線は毎日同じダイヤによって49往復運行(休館日は全便運休)されますが、このうち7往復は周辺施設への回遊性を想定し、ミュージアムを経由して「日本民家園」や「岡本太郎美術館」のある「生田緑地」まで延長運行される便も設定され、今回早速本数の少ない「生田緑地」行きに乗車してみました。

     乗車したのは開通から5日目の平日で、登戸駅12時15分発の便に乗車しました。高頻度に設定されたシャトルバスですが、「生田緑地」行きと表示された便が走るのはその中でもごくわずかで、当便は7便中の3便目となります。車両はこの路線専用に4台が用意され、2台が中型のいすゞエルガミオ・ノンステップ車、残る2台が小型の日野ポンチョとなっています。車両サイズには差がありますが、基本的にはどれも共通に運用されているようです。
     
     また、専用車にはすべて藤子・F・不二雄のキャラクターたちが描かれたラッピングと、車内にはオリジナルの降車ブザー、つり革、座席モケットにもそれらに関連したイラストが入っています。私が乗車した便にはエルガミオが使用されていて、ドラえもんを中心にした内外装となっていました。ちなみにバスの登録ナンバーは希望ナンバーにより全車「21-12」となっていますが、これはドラえもんが生まれた年号にあやかり、またミュージアムの開業日は誕生月日に合わせたもので、随所に細かいこだわりが感じられます。
     

     まだオープンして日も浅く、夏休み直後の平日ではありましたが多くの来場者があり、バスは前ドアステップ付近まで立ち客が出るほどの混雑となりましたが、同館は事前予約制によって2時間ごとに入場を区切っているため、タイミングによっては空いている便があるかもしれません。
     
     運賃は他の市営バスと同様に川崎市内均一の200円で、PASMO・Suicaや一日乗車券なども使用可能で、乗車日現在では開館記念の一日乗車券も販売されており、往復運賃分で川崎市営バス全線が乗り放題になるほか、生田緑地内の2つの施設の入館料が割引になる特典まで付いてきます。

     さて、12時15分、定刻通りに発車します。
     生田緑地口の駅前ロータリーはまだ整備されたばかりで、すでに「登05・登戸駅〜菅生車庫前」線が乗り入れていましたが、周辺道路の拡張は完了しておらず、ロータリーを出るとすぐに道幅は狭くなります。
     
     次の交差点で当便は右折しますが、その区間は「登05」系統とは別の当線専用経路になっています。そして龍安寺入口交差点で府中街道のバイパスとなっている都市計画道路・鹿島田菅線へ左折。右手に梨農園を見ながら、続いて宿河原駅入口交差点で右折します。ここから次の長尾橋交差点までは前述の「登05」系統と、当ブログ「川崎市営バス編その3」で乗車した「登06」系統と同じ区間を少しだけ走ります。登戸駅とのアプローチでわざわざ当線が別ルートを辿るのは、通過するバス停との兼ね合いか、道路混雑緩和のためでしょうか。

     長尾橋交差点で二ヶ領用水と並行する県道・府中川崎線(府中街道)へ右折。ほどなく左手に現れた茶色い建物が「藤子・F・不二雄ミュージアム」で、敷地内に専用のバス停が設置されています。とりあえずここまでは所要8分で着きました。


     さすがに乗客はここでほとんど降りてしまい、残ったのは私と連れの2名だけでしたが、一方で1名の乗車もあり、念のため乗車時に行き先を確認していましたが、その方は間違いなく生田緑地への利用でした。ここで3分ほど停車し、再び府中街道を進みます。

     ミュージアムの敷地はかつて小田急電鉄が運営していた向ヶ丘遊園の一部で、小田急線向ヶ丘遊園駅から当園までの間をモノレールで結んでいました。しかし、閉園と同時に廃線となり、今ではその痕跡すらも分からなくなってしまいました。

     向ヶ丘遊園駅の入口となる稲生橋交差点で左折。多摩丘陵の一部である生田緑地に向かって上り坂となりますが、この区間には「溝19・溝口駅南口〜おし沼〜向丘遊園駅東口」線(おし沼〜向丘遊園駅間は試験運行の扱い)も通っていますが、両系統が共通で停車するバス停はありません。
     折り返す経路の都合で生田緑地入口交差点は通り過ぎ、その先の信号のない丁字路を右折すれば、間もなく終点の「生田緑地」に到着となります。全区間の所要時間は15分でした。
     
     「生田緑地」バス停のすぐそばにあるのが「日本民家園」で、ここには日本国内の様々な資料的価値のある家屋が移築保存されており、私は藤子ミュージアム見学に合わせて、この日初めて訪れたのですが、園内には川崎市内に実在した農家や白川郷の合掌造りなど、かなり充実した展示内容となっており、私はこのあとのミュージアム指定入場時間の都合があったので、帰りのバスも時間をあらかじめ決めていたのですが、展示内容の充実ぶりにそのバスの利用を諦めて、タクシー移動に変更するほどでした。生田緑地から藤子ミュージアムへ向かう場合は限られた便しかないため、回遊性を考慮していただけるのなら、今後利用実態を調査して、指定入場時間に合わせたような運行タイミングにしていただければ、と思いました。
     

    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆


    ●川崎市交通局 杉01 小杉駅前→総合リハビリテーションセンター前

     
     川崎市営バスと東急バスの路線が集まる「小杉駅前」から、新たに開設された「横須賀線小杉駅前」「元住吉」「井田病院」を経由して「総合リハビリテーションセンター前」とを結んでいる系統が「杉01」系統です。運行されるのは平日・土曜の6便だけというマイナー系統ですが、このうち通常の運行経路に加え「井田営業所前」を経由するものが2便あり、今回はそのうちの小杉駅前11時37分発の便に乗ってみました。

     これから乗車する「杉01」系統は「6番乗り場」からです。ここからは川崎市営バスの4路線6系統が共用しており、時刻表にはこのうちの4系統が一括して表示されているため、あたかも多頻度に走っている印象を受けますが、このなかに本数の少ない「杉01」系統が紛れ込んでおり、「リ」印または「イ・リ」印のものが「杉01」系統で、後者が2便しかない「井田営業所前」経由便です。それによれば11時37分発と14時37分発が該当しています。

     やってきたのは日野レインボーHR・7m車、川崎市営バスでは虎の子的存在の小型バスで、当系統の専用車となっています。ここから乗車したのは私一人だけで、たまたま前回このバスをここで見送ったときもそんな感じでしたが、同じ駅前ロータリーからは井田病院自らが無料送迎バスを運行しており、ますます存在意義を薄くしているのかもしれません。
     
     発車すると、まず駅前ロータリーを左に出て、南武沿線道路を走行。次が「小杉町」で、その先の小杉御殿町交差点で国道409号線(府中街道)へ左折します。

     ここから綱島街道と交差する市ノ坪交差点までは川崎市営バスでは6往復の「杉01」系統でしか通らない区間で、その途中に中原区役所があることから、路線の免許維持とともに、区役所へのアクセス路線という意味合いもあるのかもしれません。
     この区間での並行系統としては東急バスの複数の系統があり、いずれも川崎駅方面とを結ぶ幹線格の路線であるため、運行頻度も高く、共用バス停となっている「東横線小杉駅前」では数名の乗客がバスを待っていましたが、あいにくこちらの便に乗ってくることはありませんでした。

     そして、市ノ坪交差点でいったん左折して、綱島街道を北上。「横須賀線小杉駅前」に立ち寄ります。

     武蔵小杉に横須賀線の駅が開設されたのは2010年3月13日のこと。同時に再開発事業によって駅前ロータリーも設けられ、川崎市営バスと川崎鶴見臨港バスが乗り入れを始めました。これによってバス停には「小杉駅前」「東横線小杉駅前」「横須賀線小杉駅前」という3つの地点・名称が存在することになりましたが、この「杉01」系統ではそれら3か所をすべて通る点も特徴的です。 
     鉄道ではJR線も東急線もすべて同一駅という扱いですが、JR同士である南武線と横須賀線との乗り換えは、綱島街道を隔ててかなり離れた位置にあり、連絡通路を設置したとはいっても、両線の乗り換えは極めて不便なものです。ちなみにこの2つのJR武蔵小杉駅の間はバスの移動でも時間を要し、ルートが大回りなこともあって、比較的スムーズに走ったものの11分もかかりました。

     新設された「横須賀線小杉駅前」は駅前ロータリーの「1番乗り場」に発着し、ここから先は「杉02・横須賀線小杉駅前〜井田病院」線が並行し、運行頻度はその分だけ少し高くなります。4分ほど時間調整しましたが、ここでも乗ってくる客はなく、再び発車となります。

     市ノ坪交差点まで同じ経路を逆行し、今度はそのまま綱島街道を直進します。「労災病院前」バス停からは「川66・川崎駅西口北〜井田病院」線が加ると、一層運行頻度が高くなり、「元住吉」バス停では1名乗車がありましたが、この便では途中「井田営業所前」に立ち寄るため、他便よりも所要時間が長くなることを案内していました。

     木月四丁目交差点で尻手黒川道路へ右折。すぐに東横線の高架橋をくぐりますが、その両側には東急電鉄の留置線があり、多数の電車がずらりと並ぶその眺めはなかなか壮観です。この日は2012年度に予定されている東京メトロ副都心線との相互乗り入れにより、それを介して直通運転を行なう西武鉄道の車両が試運転のために入線しており、偶然それを見ることができたのですが、川崎市営バスの窓から見る西武の電車というのもなかなか新鮮なものでした。

     そして「井田」バス停を過ぎると井田病院入口交差点があり、ほとんどの便はここで左折していくのですが、当便は2回しかない「井田営業所前」経由便のため、いったん直進。その先にある市営バスの車庫構内に客を乗せたまま入って行きます。なぜ2回だけ営業所に寄るのかと言えば、理由は乗務員交替のためです。たまたま本線からわずかの距離のところに営業所があるためこのような運行になっているのですが、本来なら1分で走る区間(井田〜中原老人福祉センター入口)では、この便の場合は9分も要すことになり、急ぎのときに並行系統がある区間から乗車する場合には確認した方が良いでしょう。

     交替を終えて所定時刻になり、再び発車します。尻手黒川道路を井田病院入口交差点まで戻り、右折。昭和橋で矢上川を渡ると、先が急な上り坂となります。道幅も狭く、急に景色も変わってまさに山間部の路線のようですが、井田病院はこの坂を上り切った高台にあります。そんな丘陵地帯の情景は当ブログで採り上げた「溝25」系統の久末〜高田町付近にも通ずるものがあり、沿線風景はここでも急激に変化します。

     「中原老人福祉センター前」バス停のところの丁字路を右に入れば、このバスの行先地である「総合リハビリテーションセンター前」に着くのですが、これも素直には向かわずに、いったん直進して「井田病院」に向かってから戻ってくるという順番になっています。
     見通しのきかない急坂を上り切ると「井田病院正門前」バス停。東急バスの「日23・日吉駅〜さくらが丘」線に乗り換えることができます。そして次が「井田病院」バス停で、他の系統はここが終点となっていますが、「杉01」系統だけは方向転換だけで、さらに先が続きます。ただ運行ダイヤ上では区切りになっているようで、ここでも5分間の停車。またバスの行先表示も復路のものに変えるようです。元住吉からの乗客はここで降り、入れ替わりに2名の乗車がありました。

     再び発車となり、同じ道を「中原老人福祉センター入口」まで戻り、「井田病院正門前」で1名乗車。今度は反対に急な下り坂を下りていきます。
     
     そして先ほど直進した丁字路を左折、丘陵地帯の複雑な地形のため、今度は急な上り坂で、小型バスでないと通行が困難な狭隘路になります。

     グングン上って行くと沿道にはわずかながら畑があり、そこをさらに奥へ入っていくと当系統の行先地となっている「総合リハビリテーションセンター前」に到着となります。この周辺は高齢者や障害者向けの施設が集まっており、このリハビリセンターもその方々のための施設です。そんな「杉01」系統は福祉路線としての運行意義を持っているのでしょう。
     途中三か所の立ち寄り経路と、それぞれで調整時分が取られていたため、小杉駅からはそれほど距離もなく、中原区内から出ることもないのに、所要時間はなんと48分も要し、かなりのんびりしたバス旅でした。

     路線図上ではここが終点となっていますが、ここでは調整時間は取っておらず、乗降が終わればすぐに発車となります。運行経路は往路も復路も同じでしたが、乗降扱いは循環路線と同じようになっており、井田病院方面から乗ってきた客はそのまま小杉駅方面へ乗り通すことができます。私は小杉駅から乗ってきたので、最遠区間はここまでとなり、それ以降乗り続けた場合は完全な重複乗車ということになるので、ここでバスを降りて、東急バス「日23」系統の「さくらが丘」バス停まで歩くことにしました。なお、運賃は全線川崎市内均一の200円でした。

    ※2016年4月1日より「杉01」系統は「小杉駅東口」に乗り入れのため、「小杉駅前」「東横線小杉駅」バス停が廃止。
    また本文掲載の「井田営業所前」経由便も運行が取りやめになりました。


    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆(運行系統変更)

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