2010.09.16 Thursday

路線バス乗りつぶし 富士急行編 その2

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    ●富士急湘南バス 松66 山北駅→新松田駅


     小田急小田原線とJR御殿場線が接続する「新松田駅」から、御殿場線で2駅の「山北駅」とを結んでいる系統が「松66」系統です。この路線は「新松田駅」と「西丹沢自然教室(丹沢湖)」とを結んでいる「松62」系統などの途中折返便に当たるもので、それらを含めた全体の運行回数の上では当ブログではなかなかご紹介する機会はないのですが、今回はこの「松66」系統のうち、特別仕様のバスが使われている便が山北駅発平日4便・土曜1便・休日2便それぞれ設定されていることを知り、ここではその便をご紹介しようと思います。

     乗車したのは平日で、山北駅10時20分発の便です(時刻表では赤字で表示)。山北駅はかつて御殿場線がまだ東海道本線の一部だった頃、箱根越えのために列車の後部に補助機関車を連結するため、当時はここに機関区が置かれ、鉄道の町として賑わいを見せた時代がありました。その名残りで今も広い構内を有しているのですが、現在は御殿場線の一途中駅として静かな佇まいを見せています。
     一方、この駅に発着する路線バスは富士急行の手により永年運行を続けていますが、ご多聞に漏れず地域の過疎・高齢化の進行に伴いバス会社としての路線維持が困難となり、2005年12月より山北町内のバス路線の一部で富士急バスとしての運行を廃止し、代わって町から運行を受託した「山北町内循環バス(コミュニティバス)」として走り始めました。運行管理そのものは現在も富士急湘南バスが担当していますが、運賃体系については一般路線とは別立てとなり、車両の方も特別仕様の「ボンネット型」と「レトロ型」の2台の専用車両で賄っています。

     朝夕はその2台のバスが町内をフル稼働していますが、日中は1台で運用を賄えるため、その出入庫や運用間合いを活用して一般系統の「松66」系統にも山北町循環バス専用車を充当しているのが特徴です。逆の例としてコミュニティバスの検査等の代車として一般型車両がコミバスに運用されるケースはよく耳にしますが、運賃システムの違いや収支勘定の都合などから一般系統にコミバスの車両が定期的に使われるのはかなり珍しいケースではないかと思います。

     さて、発車時刻の5分ほど前に「レトロ型」の車両が到着。新松田駅からやってきた「松66」系統で、その折り返しもコミバスの運用には入らずに「松66」系統で折り返すようです。当系統はダイヤによっては一般的な大型バスも運用されていますが、この「レトロ型バス」は、装飾などで大きく見えますが、よくよく見れば小型の日野リエッセがベースになっているようです。利用者の少ない日中なので、この大きさのバスで充分なのでしょう。車体には「山北町内循環」と固定表示され、ボディデザインともども大変目立ちますが、逆にそれを運賃体系の異なる一般系統に入れてしまうと、途中両者の並走区間において誤乗や運賃トラブルになる恐れもあるため、一応車体には大きなマグネットシートにより、系統案内と運賃体系が異なる旨を大きく表示してありました。
     
     富士急バスでは一部の高速バスを除いてPASMO・Suicaに対応していますが、山北町循環バスでは使用不可・・・・・、ということで、このバスの場合はどうなるかと言えば、運賃箱は一般車と同様のものを取り付けてあり、一般系統運用時のみ使用可能になっています。

     発車時刻となり、山北駅からは私を含め4名を乗せて発車となります。路線としてはJR御殿場線にほぼ並行していますが、同線の運行本数が少ないことと、各駅間の距離が離れていることもあって、特に日中は高齢者が主体ではありますが、そこそこに利用者があります。
     発車するとまず山北駅前交差点を県道・山北藤野線(国道246号線旧道)へ右折。東名高速道路に並行し、交通量の多い現・国道246号線とは対照的に、沿線は山に囲まれたのんびりした風景です。

     「高松山入口」バス停を過ぎると、右手から国道246号線が現われ、それと合流。交通量が一気に増えます。また左には東名高速、右下には御殿場線が並行し、さらにその奥には酒匂川の流れが見えます。

     「根石」バス停付近で山北町から松田町に入り、「山北町内循環」と書かれたバスでその隣りの町を走ります。「松田山入口」で1名乗車があり、この日はこれで終点まで乗客数に変化はありませんでした。そして、庶子交差点で国道から分岐、県道・松田国府津線に入ります。
     「かなん沢」バス停では「東名松田バスストップ」の案内があり、「JR東名ハイウエイバス」や「小田急箱根高速バス」に乗り換えることができますが、初めてそこに降り立った場合は、案内表示がほとんど見当たらないので、きっとそれは戸惑うことになりそう。このあたりは高速バス事業者さんにもう少し改善をお願いしたいところです。
     そして、新松田駅入口交差点を右折し、バスには狭い県道・小田原松田線を進み、御殿場線の小さなガードをくぐれば終点の「新松田駅」に到着となります。ここまでの所要時間は13分、運賃は350円で、変わったバスでの短い旅は終わりました。
     

    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★☆☆☆


    ●富士急湘南バス 松102 新松田駅→大雄山駅

     

     「新松田駅」から伊豆箱根鉄道大雄山線の「大雄山駅」へ行く場合、一般的なのは箱根登山バスの「新松田駅〜(新道)〜関本」線を利用するもので、同社では他にもいくつかルートが設定されていますが、それらとはまったく別に、裏道的なルートとして「松102」という系統が富士急湘南バスにより運行されています。運行回数は一日6往復で、曜日に関わらず毎日同じダイヤで運行されており、便数は少ないものの、発車時刻は10時〜15時台に新松田駅を毎時05分発に統一された分かりやすいものになっています。もともとこの路線は途中の「アサヒビール神奈川工場」へのアクセス路線として開設され、当初は「アサヒビール」を境に新松田駅方向(旧・松102系統)と大雄山駅方向(大105系統)とで別々の系統として運行されていましたが、2009年12月1日のダイヤ改正より両系統を統合した通し運行となり、私のような「乗りつぶし派」には利用しやすい路線になりました。
     
     乗車したのは前述の「松66」系統と同じ平日で、新松田駅11時05分発のバスはその日の2便目です。やってきたのは中型で東京周辺ではほとんど見かけなくなった日野レインボーRJ・ツーステップ車でした。行先表示はなぜか途中の「アサヒビール」行きとだけ表示され、「大雄山駅」という表示は全く見当たりませんでしたが、ポールの時刻表を見た限り、これで間違いはないはずです。ここからは9名の乗車がありましたが、この便での客層のほとんどは地元の高齢者でした。
     ルートは途中の「向原」バス停まで前述の「松66」系統と同じで、先ほどの道を逆に辿っていきます。当然眺めている風景もほぼ同じわけですが、「松田山入口」バス停付近の左手には酒匂川を見下ろす広々とした風景を見ることができます。

     新松田駅を出て「城光沢」バス停から徐々に客が降りはじめます。向原交差点で県道・東山北停車場線へ左折すると、すぐに「向原」バス停があり、路線としてはここで山北駅・丹沢湖方面の路線と分かれます。また御殿場線の東山北駅からも近く、ここでも2名の客がバスを降りていきました。

    ↓「向原」バス停先を跨ぐJR御殿場線

     山と川に挟まれた山北町の岸地区ですが、沿線には三菱ガス化学など大手企業の工場などがあり、人家も多く建っています。また「山北町内循環バス」が並走しており、ちょうどそれと時間が被っているのか、途中のバス停にはそれを待つ人々が目立ちましたが、「原耕地」バス停で1名乗車してきた以外は大雄山駅行きのバスに乗ってくる人はありませんでした。
     
     県道・小田原山北線へ左折して、新大口橋で酒匂川を渡ると南足柄市に入ります。バス路線はそのままその県道は走らずに運動公園入口交差点で県道の旧道らしき道へと曲がりますが、その道幅は下の画像の通りの狭さです。
     
     富士急湘南バスではこの狭い旧道区間の運行を削減して、ほとんどの便を新道へ経路変更する計画を持っていたのですが、どのような理由からか実施直前になって急遽延期になってしまい、乗車当日も今までの経路のまま走り続けています。現在のこの経路では道が狭いだけでなく、沿道には人家も少なく、バスを利用する人も少ないようですが、経路変更にあたって何か地元の反対でもあったのでしょうか。
     「朝日観音入口」バス停を過ぎて、十字路をいったん右折して、「アサヒビール神奈川工場」に立ち寄ります。
     
     バス停はその敷地に入ってすぐのところにあり、ここで2名が下車していきました。場内には工場だけでなく、飲食ができる「アサヒビール園」などもあり、さすがにマイカーに乗ってビールを飲みに来るわけにはいかないので、ここはぜひバスをご利用いただきたいところです。
     2分ほど時間調整しましたが、バスの方向幕は「アサヒビール」行きのまま。その代わり前面ガラスの下に「大雄山駅」と書かれたプレートを掲出していました。
     ここからの乗車はなく、再び発車となり、先ほどの旧道に戻ります。

     その先も人家が少ない狭路を進み、「足柄高校前」バス停を過ぎて、切通し交差点を右折。あとは箱根登山バスの「新松田駅〜関本」線と同じルートとなります。竜福寺交差点を右折して、県道・御殿場大井線を進めば間もなく終点「大雄山駅」に到着となります。ここまでの所要時間は34分、運賃は420円。乗客は私を含め2名でした。複数設定されている新松田駅〜大雄山駅間のバス路線ですが、車窓の変化という点では、この「松102」系統が一番楽しめる路線だと思います。お急ぎでなければ一度ビール園も絡めてご利用ください。

     小さな大雄山駅バスターミナルには富士急・箱根登山・伊豆箱根の3社のバスが乗り入れていますが、一番発着回数の多い箱根登山バスの停留所名だけは今もって「関本」を名乗っているのですが、これも箱根山戦争の後遺症というやつでしょうか。

    ※「松102」系統は、2012年1月4日より「アサヒビール〜大雄山駅」間について土休日のみの運行とし、平日については特定期間のみの運行に変更されました。 

    運行形態:C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆


    ●富士急湘南バス 鴨01 鴨宮駅南口→明治乳業→鴨宮駅南口


     3つめにご紹介する路線は、JR東海道線の「鴨宮駅南口」から小田原市飯泉にある「明治乳業」とを結んでいる「鴨01」系統です。当路線は2009年4月1日に開設されたまだ新しい路線で、富士急湘南バスとしては初めて鴨宮駅に乗り入れることになりました。現在の運行回数は平日朝夕の通勤時間帯5往復のみの運行で、行き先が示す通り、明治乳業研究本部とその周辺企業への通勤輸送が主な目的となっているようです。
     乗車したのは鴨宮駅南口7時45分発の便で、これはその日の初発便です。乗り場は従来から運行されていた箱根登山バスについては駅前ロータリー内に設置されていますが、最近参入した富士急バスはロータリーから外れた鴨宮南口通り沿いの路上バス停で、道路脇にポールが建てられている以外は上屋などもありません。
     この路線を調べたところでは、1便目は「明治乳業」まで行ったあと、そのまま鴨宮駅発2便目として運行するため、復路も回送ではなく営業運行としており、同社のHPでは明治乳業周辺の運行経路がループ状になっているため、循環路線のような表示がなされていますが、バス停の時刻表ならびにバスの行先表示は、あくまでも「明治乳業」行きとなっています。

     発車時刻の10分前に来た時点では私以外にバスを待つ者はいませんでしたが、直近で接続する電車が到着するとそれなりに列ができて、総勢15名の乗車がありました。発車時刻の1分前に小型の三菱エアロミディMJ・ワンステップ車が回送にて到着。すぐさま乗車が始まりましたが、車両が小さいので、座席はほぼ満席状態となりました。
     
     乗車完了後すぐに発車となり、まずバス停を出てすぐ鴨宮駅南口交差点を右折。途中経路はしばらく箱根登山バスの国府津駅方面の路線と同じですが、あとから参入した富士急バスでは競合区間においてバス停は設置されていません。
     続いて丁字路となっている篭場交差点を右折。東海道線と東海道新幹線を続けてくぐり抜け、鴨宮駅北口入口交差点で巡礼街道へ左折します。

     この先、箱根登山バスの路線はすべて分かれていき、富士急バスのみ巡礼街道をそのまま直進、「明治乳業」バス停の手前まで「鴨01」系統の単独経路となります。
     巡礼街道の沿道は鴨宮駅北口からも近い商業区域で、大型スーパーや家電量販店、飲食店などが建ち並んでいます。

     そして、その家電量販店そのままの名称の「ヤマダ電機テックランド前」バス停で1名と、続いて「飯泉東」バス停でも1名乗車があり、車内は立ち客が出るまでになりました。
     飯泉交差点で国道255号線へ右折。国道1号線から小田原厚木道路や、東名高速大井松田インター、国道246号線とをつなぐ幹線道路のため、交通量は朝の通勤ラッシュと重なって大変多く、やや渋滞気味になりました。

     「成願寺前」で2名下車。ある特定の企業向けの行き先の路線ですが、一般の乗合バスなので、途中乗降の利用者もわずかながらいらっしゃるようです。
     成田南交差点で県道・沼田国府津線へ左折。まだ一部が建設中の新しい道です。そして「さがみ信用金庫豊川支店前」バス停を過ぎて、県道・小田原松田線へ左折、これより先が循環経路になります。センターラインの無い狭隘路ですが、この道には以前より同社の「小11/12/14」系統など、小田原駅を発着するすべての系統が通っており、接続さえ調べておけばそれに乗り換えることもできます。
     
     右手に茶色の大きな建物が現われて、これが明治乳業研究本部です。この建物の手前を右折すると「鴨01」系統の「明治乳業」バス停があり、9名が下車しました。案内放送でもここが「終点」となっていましたが、運行経路がループ状になっており、この先も片方向でしか通らない「三菱化学前」と「相模容器前」の2つのバス停利用者のために循環運行のような扱いとしているのですが、今回の私のように、さらにそれを過ぎて再び鴨宮駅まで往路と重複するような利用は想定しておらず、運賃にもそのような設定はなされていないとのことでした。このため私は単純に明治乳業までの運賃250円を支払って、復路は復路で別に支払うことにして、乗り通すこと自体は問題なしでした。
     次の「三菱化学前」バス停で5名下車してしまうと車内は私だけとなり、そのまま復路へ乗り通します。
     ちなみに車内放送も循環運行には対応しておらず、「明治乳業」でいったん終わっており、それ以降は復路用の案内放送に切り替えるのですが、それだと運賃表も「明治乳業」を境に復路のものにリセットされてしまうため、運賃表示をそのまま維持するために、残った2ヵ所のバス停については音声合成を使わずに肉声による案内となりました。また、鴨宮駅方向の案内放送も「明治乳業」から始まっているので、「相模容器前」を過ぎたあとは、肉声放送を行なった2ヵ所のバス停案内を飛ばしてから音声合成放送をスタートさせるという、少し煩わしい操作を行なっていました。

     当線は2009年4月から運行を開始していますが、これに先立って箱根登山バスにおいても「鴨宮駅〜西成田循環」線を2008年11月17日に開通させており、「明治乳業→相模容器前」間においては完全に2社競合になっています。箱根登山も平日朝夕のみ4便の運行で、循環経路の一部が同じ経路となっていますが、「明治乳業前」には通過はするけどバス停がなく、その先のバス停では同一地点に停車するものの両社で名称が異なっている(三菱化学前=西成田、相模容器前=西豊川)など、毎日利用している者以外には分かりづらい案内になっています。また一方で運賃については箱根登山側の経路がやや大回りですが30円安い設定になっているなど、それぞれに一長一短あるようですが、正直なところ箱根登山バスの方は、どのような利用者を想定して路線を計画したのかがよく分かりません。

     往路は道路混雑しながらもそれほど遅れずに走れていましたが、復路は西成田交差点の右折待ちでかなり遅れ、途中「新道飯泉」バス停で1名乗客を乗せたあとは、少々急ぎ気味で鴨宮駅に戻り、結局所定より12分ほど遅れた8時22分に終点「鴨宮駅南口」に到着となりました。
     すぐに2便目の運行のため方向転換し、数名の通勤客を乗せて8分遅れで出発していきましたが、その2便目は「相模容器前」に到着後、鴨宮駅には戻らず、また別の場所へ回送されているようです。


    ※「鴨01」系統は2012年1月4日より廃止となりました。

    運行形態:E、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆(現在は廃止)


    ●富士急湘南バス 小18 富士霊園→小田原駅


     静岡県小山町にある大規模な公園墓地「富士霊園」へは、JR御殿場線の「駿河小山駅」や「御殿場駅」からの富士急行バスが主な交通手段となっていますが、土休日と彼岸期間には「新松田駅(松95)」と「小田原駅」からも富士急湘南バスによる特急バスが運行されます。今回はこのうち「小18・富士霊園→小田原駅」線に乗車してみました。

     乗車したのは箱根登山バスの季節臨時路線「ターンパイク線」や「長尾峠線」に乗車した日と同じ11月3日(祝)で、その日は家族のクルマに部分的に便乗させてもらって、ここ「富士霊園」までやってきました。ここは富士の裾野にひろがる広大な公園墓地ですが、すぐ近くには日本有数のサーキット「富士スピードウェイ」があり、バスを待つ間にもレースカーの爆音が山々にこだましていて、お世辞にも『静かな場所』というわけでもありませんでした。

     この日は何らかの企画があったらしく霊園内には大型乗合車や貸切車など多数の富士急バスが滞留していましたが、発車時刻の3分前に乗り場にやってきた「小田原駅」行きのバスは、もう16年選手となっている9mクラスの大型バス、日産ディーゼルRP・富士7Eボディのツーステップ車でした。「特急バス」の案内とは裏腹に極々一般的な高年式車の参上でしたが、マニア的な視点で見れば「まあ、ヨシ・・・・・」としておきましょう。
     
     バスの行先表示は「小11・西大友 小田原駅」となっており、実際の運行とは異なるものでしたが、この車両には当線用の方向幕が用意されておらず、利用者に「小田原駅」行きであるということを示すだけの代用表示でした。発車後は途中での乗降扱いはなく、他社の営業区間も通っていくため、表示を「富士急湘南バス」に変えての運行となります。下回りはエアサス装備で、2人掛け座席が主体の車内レイアウトですが、床は板張りで油の匂いが漂う「古きよき時代のバス」といった趣きです。最寄り駅となる「駿河小山駅」行きの乗り場にはバスの発車時刻には多くの乗客がありましたが、私が乗車した「小田原駅」行きはまだ運行を始めてそれほど経っていない(2009年9月5日開設)せいか、客は私を含め5名だけ、客層は私以外は墓参帰りの女性客でした。途中無停車のため、乗客の数は終始これで変化はありません。また運賃も途中降車がないので、乗車時に1,250円を私はPASMOにて支払いました。13時50分、定刻通り発車します。

     発車するとまず霊園のアクセス道路となっている「グリーンシャワーロード」と名付けられた、ちょっとした高原のような雰囲気の道を直進しますが、その途中で道路の崩落復旧現場を通過。これは2010年9月8日に発生した台風9号での記録的な集中豪雨により、小山町各所で生じた道路陥没・崩落現場のうちのひとつで、大きくえぐられた道路が当時の凄まじさを物語っています。
     
     そして県道・須走小山線へ左折し、菅沼交差点で国道246号線の東京方面へ左折して、しばらくこれを走ります。東名高速の渋滞時にはそのあおりで混雑することもあるこの国道ですが、この日はまだ行楽帰りには早い時間帯だったこともあり、交通量は少なめでした。道的にはひたすら連続した下り勾配で、排気ブレーキを活用しながらスピードを調整していきます。全区間の所要時間は70分と案内されていますが、走行ペースは比較的のんびりしており、多数のトンネルや鮎沢川などの渓流、高いところを伝って走る東名高速などが眺められます。普段は静岡〜神奈川県境を跨ぐ一般路線は存在しないため、この区間を路線バスとして通るのはこの「富士霊園」の特急バス(小18/松95系統)か、夏休み期間運行の富士山須走口五合目登山バス、それと富士スピードウェイでの催事の際に運行される開成駅・新松田駅発着の臨時便のときに限られます。
     
     静岡県から神奈川県山北町に入り、丹沢湖方面からの県道・山北藤野線が合流する「清水橋」では、同社の「松62・新松田駅〜西丹沢自然教室」線もここで合流しますが、それとは一瞬の並走で、それら一般系統はすぐに国道246号線の旧道にあたる県道・山北藤野線へ分かれ、特急便の「小18」系統の方は国道をそのまま直進します。「神奈川県内乗合バス・ルートあんない」ではこの「小18」系統の経路も既存系統と同じ道を辿るようになっていて、あたかも既存系統の路線免許のつなぎ合わせのような表示になっていますが、実際にはそれとは異なった特急便専用ルートになっています。

    ↓丹沢湖からのルートが合流する「清水橋」(左)特急便は国道246号線をそのまま走行(右)
     
     左手に山北の街並みを見ながら、宮地交差点で県道・小田原山北線へ右折。道路名称の通り、バスはしばらくこれを道なりに進みます。2009年までは「山35・山北駅〜富士フイルム」線が通っていたルートですが、同系統の廃止以後は「山北町内循環バス」だけが通り、純粋な富士急のバス路線としてはこの「小18」系統が通過しているだけです。

     酒匂川を渡る新大口橋手前で、前述の「松102・新松田駅〜大雄山駅」線が合流しますが、これも運動公園入口交差点から切通し交差点までの間は特急線は新道を経由しており、これも「バス・ルートあんない」で記載されているものとは違っている区間です。諸般の事情により延期となっている「松102」系統の経路変更も、実施された場合はこの「小18」系統と同じ道を通ることになっています。しかし、道的にはただまっすぐに整備された単調なルートなので、車窓の面白味に関してはやはり旧道経由の方に軍配が上がります。

     切通し交差点からは再び「松102」系統と合流して、大雄山駅前まで同一経路で進み、同駅の真ん前を通過していきますが、ここもただ単に通りすぎるだけです。

     そして飯沢交差点で左折して、しばらく伊豆箱根鉄道大雄山線とほぼ並行します。ここから中沼交差点までは箱根登山バスも通らない単独ルートですが、恐らく富士急湘南バスで運行している「新松田駅・小田原駅〜成田空港」間の空港連絡バスが通っているルートだと思われるので、この区間は同線で路線免許を得ているはずです。

     その先、当ブログ「箱根登山バス編その1」でご紹介した「塚原〜GH南足柄」線の塚原バス停を通り、穴部駅付近で大雄山線の踏切を通過。「五百羅漢」手前では小田急線をくぐります。そして国道255号線とぶつかる飯泉入口交差点で新松田駅方面から小田原駅を結ぶ富士急湘南バス路線にもぶつかるのですが、これも当系統では他系統とは違って井細田旧道には直進せずに、右折して国道255号線を走行します。また、ここから寺町交差点までは箱根登山バスで土曜日の朝に1便運行されるだけの「小田原駅〜飯泉循環」線とも同じ道であり、その週に1回しかやってこない箱根登山バス「多古」バス停のポールが道路端にひっそりと立っているのを確認できます。

     寺町交差点からあとは他系統と同様に一方通行の新栄通りを経て、発車時の案内放送の通り、所要70分で終点「小田原駅」に到着となりました。乗車する前は果たして70分で到達できるものなのか、と思っていましたが、特に道路混雑するところもなく、マイペースにただ坦々と走っただけで定刻通りに着くことができました。


    ※「小18」系統は2013年12月1日以降、運行休止となりました。

    運行形態:D、路線図掲載:△、乗車難易度:★★★☆(現在は運行休止)

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