2012.03.10 Saturday

路線バス乗りつぶし 小湊鐵道編 その10

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    ●小湊鐵道 (中04) 中野駅→平沢循環→中野駅


     前回の当ブログでは大多喜から粟又を経て、養老渓谷駅まで来たところで話を終えましたが、今回はそのときの続きで、小湊鐵道線といすみ鉄道が接続する「(上総)中野駅」から、平沢という集落をまわって、再び「中野駅」へ戻ってくる「平沢循環」線です。当日は「養老渓谷〜上総中野」駅間の列車が運行されていない時間帯だったため、駅でタクシーを手配してもらい、両駅間をそれで移動したのですが、この地域のタクシー会社は中野駅前にある一社一台しかないらしく、他のグループ客を運んだあとに再度養老渓谷駅に戻ってきてもらいました。

     さて、これから乗車する「平沢循環」は平日3便のみの運行で、このうち朝の1便が左回り(反時計回り)、午後の2便が右回り(時計回り)となっていますが、時刻表を見るといずれも「学休日運休」となっています。この段階で実質スクール便であることが分かりますが、休校日運休ということは春夏冬の長期学休期間は、バスも長期運休となるわけで、そういう意味では乗車難易度はそれなりに高いものであると言えます。
     乗車したのは中野駅15時35分発の右回り便で、発車時刻の5分ほど前に中型のいすゞLR・富士8Eボディのツーステップ車が回送されてきましたが、よくよく見れば「大多喜車庫→粟又」間で乗車したバスと同じで、乗務員氏も同じでしたが、聞いたところ平日の中野周辺のバス運行は2つの行路ですべて賄っているとのことでした。
     
     発車時刻になりましたが、事実上地元のスクール便として運行しているため、鉄道との接続は特に考慮されておらず、始発の「中野駅」から乗車したのは私だけでした。
     発車すると駅前を通っている国道465号線へ右折し、大多喜方面に向かいますが、途中の西畑小学校前交差点までは「大01」系統で乗ったルートの逆を進みます。「中野三又」バス停で朝の右回り便は右折するのですが、午後の左回り便はもうしばらく直進します。

     次が「西中学校」バス停で、ここで下校する中学生を拾うものと思っていましたが、この日は3月の期末試験期間だったのか、学校が早上がりだったらしく、これよりも早い時間帯に中高生の姿を見かけており、皆下校してしまった様子で、ここでの乗車はありませんでした。
     そして、いすみ鉄道の西畑駅前でもある西畑小学校前交差点で右折。踏切を渡ったあとに「西畑小前」バス停があり、ここで黄色い帽子をかぶった小学生6名が乗り込んできました。当線の大事な常連さんで、午後の便が2便設定されているのは、小学校低学年の下校時間と、クラブ活動などで下校時間の遅い高学年の下校時間とにそれぞれ合わせてあるためですが、学校行事に細かく合わせてあるわけではないので、日によっては利用ゼロの場合もあるそうで、定期乗合バスゆえに難しい一面ではあります。

     たった6名が乗っただけなのに一気に賑やかになったバスは、「百鉾(もふく)」バス停付近までいすみ鉄道の線路が見え隠れしながら並行し、そこから先は平沢川に沿うように里山の風景の中を進んでいきます。

     最初に下車があったのは「大坊」バス停でここで2名、次の「平沢ダム入口」バス停でも1名がそれぞれバスを降りていきましたが、まあ、いつものことなのか、定期券は所持しつつも、何も見せている様子はなく、挨拶だけをしてそそくさと降りていきます。

     首都圏とはいえ、このあたりは自然が多く残り、野性動物も多く生息しています。私も以前、このあたりをクルマで流していたら、道のど真ん中でサルを見かけたり、他の方々の目撃情報だと、シカ・イノシシ・ウサギ・・・・・・・などが見られたそうですが、まだ寒い日が続いていたので、それらの動物たちもきっとどこかの巣の中で身を潜めているのでしょう。
     最近は日本の原風景を求めて脚光を浴びる小湊鐵道線ですが、そんな鉄道路線の終点からもっと先には、さらにのどかな風景が残っており、もし乗り継ぐ時間が余ったら、このバス路線にもぜひ訪れていただきたいものです。

     里山の道を坦々と辿っていくと「竹の子村」というバス停があり、これはタケノコ狩りやその料理が楽しめる「平沢たけのこ村」という施設のことなのですが、実際問題としてこのわずかな便数のバスを利用してそこに訪れることは極めて困難なことです。
     そして、「平沢上」というバス停の先でバスは右に進路が変わるのですが、ここから「平沢入口」までは平成に入ってから新設された区間で、もともとこの循環線は2つのバス路線を一本化したものです。そのような経緯からこの区間にはバス停はおろか、人家もほとんど見当たりませんでした。

     それを突き当たりまで進むと、県道・勝浦上野大多喜線とぶつかり、それを右折。中野駅に向かって戻る方向に進みます。
     以前、当ブログでは「勝浦急行線」を利用して、『小湊鐵道』という名の由来となった「安房小湊」を訪ねてみましたが、上総中野で終わっている小湊鐵道線は、恐らくこのバスルートとなっている県道に沿って安房小湊を目指したのではないだろうかと推測しており、実際にこの県道には昭和30年代に同社の手によって安房小湊までのバス路線があったそうです。結局、資金難のため鉄道建設は断念されますが、もし鉄道が開通していたら、このあたりはどのような発展を遂げていたのでしょうか。

     最後まで残っていた小学生は「会所入口」付近で降りて、制度上はこの「平沢入口〜中野駅」間も自由乗降区間になっているのか、どうやらバス停ではない地点で降りていった気がしたのですが、それもただ降車ボタンを押しただけで停まったので、これもいつも変わらずに行なわれていることだったようです。彼らが降りてしまうと、再び車内は私だけとなりました。
     
     路線の西側半分となる県道区間の方はセンターラインもあるしっかり整備されたものですが、沿線環境は路線の東側と大して変わらず、人家もまばらな農村地帯です。
     そして、いすみ鉄道線の踏切を越えて「中野三又」の信号のない丁字路で国道465号線へ左折すると、バスは往路と同じ道に戻りましたが、車内に表示された運賃表は最大「330円」まで示されたあと、終点「中野駅」に着く際には、何故か一周乗車した場合の運賃表示の部分だけが空欄になってしまいました。恐らくそのような想定をしていないことが原因と思いますが、この場合は最遠区間の「330円」を支払えば良い、とのことなので、それに従って330円を支払ってバスを降りることにします。
     「上総中野駅」と書かれた案内標識のある丁字路を左に折れれば、一周25分で終点の「中野駅」に到着しました。
     

    運行形態:C+E、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★★☆


    ●小湊鐵道 (中02) 筒森→中野駅


     次に乗車したのは、大多喜町西端にある集落「筒森」から「中野駅」とを結ぶ「中02」系統です。前述の「中04」系統に乗車後、再度タクシーで養老渓谷駅へ移動して、同駅から出る「養03・養老渓谷駅〜筒森」線にも乗車する計画でしたが、地域に一台しかないタクシーは、あいにく別件の運行に出てしまっていたので、中野駅から粟又行きのバスに乗り、「老川」バス停で「筒森」行きに乗り継ぐことにして、それは予定通りに進めることができました。

     「筒森」にやってくるバスは、平日・土曜のみの運行で、休日は全便運休です。しかも走っているとしても運行されるのは朝夕のみの上、運行系統がこれまた複雑で、具体的には次のようになっています。

    〕03:養老渓谷駅→老川→筒森 筒森方向のみ(平:2・土:1)
    中02:筒森→老川→中野駅 中野方向のみ(平:1)
    C05:粟又・ごりやくの湯←老川←筒森←老川←中野駅 粟又方向のみ(土:1)
    ぢ02:筒森→老川→中野駅→大多喜駅→大多喜車庫 大多喜方向のみ(平:1・土:1) 


     以上4つの運行パターンがありますが、それらを全部加えても「筒森」には平日と土曜の、それぞれ一日2回しかバスはやってきません。運行時間帯として見ると、スクール便という印象もありますが、,里茲Δ僕槝祁銘駅から来る便はあっても、向かう便はなく、△らい里茲Δ肪飜遽慂面とを結ぶ系統でも、駅へ向かう便が平日に2便あるのに、反対便は土曜に1便だけと、このように運行系統と運行日がバラバラになっているので、実際にはどのような客層に利用されているのか気になるところですが、この日乗車した夕方の「筒森」行きに乗客の姿はありませんでした。

     ということでやってきた、この「筒森」というバス停は、国道465号線沿いの小さなバス回転場にあり、そのわきには萱葺屋根の立派な古民家もあって、これはかつて永島郷土館という資料館だったのですが、6年ほど前に閉館し、あとで調べてみたところ、実は現在売却中の物件(しかも約1億円)になっていました・・・・・・。

     養老渓谷駅からやってきたバスは1分ほどですぐに「中野駅」行きとして折り返しますが、これまた先ほど「粟又・ごりやくの湯」から「養老渓谷駅」まで乗車した三菱エアロミディ・ツーステップ車で、乗務員氏も同じでした。
     
     16時45分、この日最後の「筒森」発のバスに乗ったのは、またもや私だけ。やってくるときも私だけだったので、結局「筒森」には両方向とも利用者はなし、ということでした。
     バスは回転場を左に出て国道465号線を走行し、当便は中野駅の直前までこの国道を素直に辿ります。すぐに筒森トンネルをくぐりますが、これがこの周辺のバス路線では唯一のトンネルで、高さ制限のある小さなものです。2010年9月にはこのトンネルの壁面が一部崩落し、長期間通行止めとなったため、それに伴ってバス路線も運休していたようですが、2011年12月20日になってようやく復旧し、バスも通常運行に戻ったそうです。
     
     「国道」とはいっても、この国道がその指定を受けたのは1993年と、まだそれほど年数を経ておらず、所々対向車とのすれ違いも困難な狭隘路が残っています。それらは少しずつ改良を行なっており、トンネルの先では筒森バイパスが鋭意建設中でしたが、予算の都合なのか、もう長いこと工事は続いており、現時点で第一期区間は2012年度供用予定(すべてが完了するのは平成30年度目標)とのことです。これが開通した暁にはのどかな筒森の集落を通りすぎることもなくなってしまいそうです。

     あとの区間は道路も整備され、走りやすくなりますが、平日の夕方、対向車もほとんどありません。
     前述の「中04」系統では、房総横断を夢見ながら、実現することのなかった鉄道未成線(想定)の一部を辿っていましたが、実はこの「中02」系統のルートもそんな可能性があるルートです。このバスの終点「上総中野駅」で接続するいすみ鉄道の前身、国鉄木原線はもともと「更津」と「大」を結ぶことを目的に敷設されたもので、ルートの西側は現在のJR久留里線となっています。結局、小湊鐵道と同様にその夢を果たせずに終わってしまったのですが、地図を見れば分かるように、両線の終点、上総中野駅と上総亀山駅の間を結ぼうとすれば、この国道465号線のルートが順当なものとなります。だとすれば、今通っている国道に沿って鉄道路線が並行していた可能性もあったわけで、今は無人駅の上総中野駅も立派な交通要衝になり得ていたかもしれません。

     養老川を渡ると、この日何度も通った「老川」で、「養03」系統は養老渓谷駅から筒森に向かうものでしたが、この逆ルートの便はなく、土曜夕方の1便を除いてすべて中野駅方面へ向かいます。あとは「大01」「中01」系統など、中野駅・大多喜方面の路線と同じ経路です。
     
     そして、「清水林業」バス停を過ぎ、小湊鐵道線の踏切を渡り、中野神社前の信号の無い丁字路を右折。自由乗降区間もここまででしたが、それを利用されることもなく、国道から右に入ったところが終点の「中野駅」です。ここまでの所要時間は12分、運賃は320円、途中乗降もなく私一人だけを乗せて到着となりました。
     この日の路線バス乗りつぶしはここまでで、このあとは今回も小湊鐵道線を利用して帰途につくことにします。
     

    運行形態:A+C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★★☆

     

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