2012.02.14 Tuesday

路線バス乗りつぶし 小田急バス編 その6

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    ●小田急バス 系統番号なし 三鷹駅→MCC三鷹ビル


     JR中央線「三鷹駅」から三鷹市下連雀にある「MCC三鷹ビル」を結んでいるバス路線には、いずれも小田急バスによる「鷹54・三鷹駅〜南浦〜仙川」線(夜間2便のみ)や、「鷹55・三鷹駅〜野ヶ谷」線、そして当ブログ「小田急バス編その1」で乗車した一日2往復のみ運行される「鷹58・三鷹駅〜調布飛行場」線などがありますが、2012年2月17日までは平日の朝2便だけ系統番号のない直行便が運行されていました。以前からこの系統の存在自体は知っていたのですが、並行系統と同様に各停留所に停車するものと思い込んでいたところ、よくよく調べてみれば、通勤用の直行便であることを知り、廃止間近のとある平日に乗車してみました。

     乗車したのは1便目となる三鷹駅8時28分発のバスで、乗り場は各停便に当たる「鷹55」系統が、駅から少し離れた「8番乗り場」から出るのに対し、当系統では「鷹53・三鷹駅〜新小金井駅」線と共用の「4番乗り場」を使用していて、利用者を分離することにより乗り場の混雑緩和をはかったものと考えられますが、今ではそれを必要とするほど利用者は多くなく、この日もひっそりとしていました。
     また、ポールには時刻の掲示があるだけで、直行便に関する案内表示も特に見当たりませんでした。ダイヤ改正による新しい時刻表の掲示もありましたが、当系統の廃止に関する記述はなく、単に時刻欄が削除されていただけでした。果たしてこの日の利用者には数日後の廃止の話が伝わっているのでしょうか。

     発車時刻の4分前に大型のいすゞエルガ・ノンステップ車が入ってきましたが、最終的に私を含め13名が乗り込んだだけで、もはや一般系統だけで充分捌けるほどの乗車率でした。ちなみにこの乗り場の列には、利用者だけが知るローカルルールがあったようで、共用する「鷹53」系統の乗車列は前扉に合わせた通常の乗車位置に、常連さんメインの「MCC直行バス」は降車扉の位置に並んで、バスはそれに合わせる形でやや後方に据え付けて乗車扱いを行なっていました。きっとこれも利用者が多かった頃の名残りなのでしょう。
     
     「直行」とは言っても、前面の行先表示は「篠原病院入口・MCC三鷹ビル」という二段書きになっており、その通り途中「篠原病院入口」にも停車し、決して「MCC」の専用便ということではないようです。運賃は一般系統と同様の都区内均一210円の前払い方式で、ほとんどの利用者はPASMO等の電子マネー利用でした。また同社発行の「一日フリーパス」でも乗車可能です。

     定刻通り発車しますが、結論から言って並行する「鷹55」系統とは経路は全く同じで、三鷹駅前郵便局交差点でさくら通りへ左折し、北浦交差点からむらさき橋通りを辿るだけの単純なもので、この系統独自の区間や経路取りはありません。また、音声合成による案内放送は準備されていないのか、バス停案内は乗務員氏によるマイク案内のみでした(車内のLED表示器には専用の文字表示があります)。

     道路は全般的には狭く、ちょうど通勤通学の時間帯でもあるため、歩行者や自転車が多く、その歩道もかなり狭いため自転車は自然と車道を走ることになり、それらの動きに注意を払いながら進んで行きます。
     そして北浦交差点でむらさき橋通りに合流し、少し道幅にゆとりができます。

     特に道路混雑することもなく順調に進んで連雀通りと交差し、唯一の途中バス停となる「篠原病院入口」バス停で10名下車。残る3名が次の終点までの利用で、三鷹駅から所要7分で、終点「MCC三鷹ビル」に到着となります。特に敷地内に乗り入れるようなこともなく、見落としそうなほど小さな流れの仙川を渡る直前にある、単なる路上バス停でした。ちなみに「MCC三鷹ビル」とは三菱商事が所有する貸事務所ビルで、このなかにいくつかの有名企業が入っているようです。かつてはそこに勤める人々で旺盛な旅客需要があったものと思われますが、今では労働環境の変化などにより、通勤専用便を設定するほどではなくなってしまったようです。
     

    運行形態:E、路線図掲載:△、乗車難易度:★★☆☆(現在は系統廃止)


    ●小田急バス 宿44 武蔵境駅南口→新宿駅西口


     次に乗車したのはJR中央線「武蔵境駅南口」から都心の「新宿駅西口」とを結ぶ「宿44」系統です。その区間が示す通り、営業キロ18.56キロという都内屈指の長距離系統で、その歴史も長く、1949年に「119系統・東京駅南口〜新宿駅西口〜武蔵境駅」線として東京都交通局・京王帝都電鉄との三者共同により運行を開始しました。鉄道の輸送力が追いつかず、道路もまだ空いていた時代、都心から郊外各地を結んでいたバス路線の生き残りですが、道路混雑が顕著になった1970年に現在の運行区間に短縮となり、同時に小田急バスの単独運行になりました。私が知るのも現在の運行区間になってからの話で、それでも当時は毎時1〜2便程度の頻度で走っており、多くのバス路線が乗り入れる新宿駅においてもそれなりに存在感はありましたが、ここ数年になって徐々に減便へと向かい、2011年10月17日のダイヤ改正からは一日8往復となり、とうとう当ブログに登場することと相成りました。

     今回乗車したのは武蔵境駅南口10時15分発の便で、これは8便設定されるうちの3便目で、時刻表には全部で10便が表示されていますが、最後の2便は入庫のための「吉祥寺営業所前」止まりです。乗り場は「境92・吉祥寺駅中央口」行き、「境93・国際基督教大学」行きとの共用の「2番乗り場」からで、特に「境93」系統には利用者が多いため、乗り場には長い行列ができていることが多いのですが、直前の10時12分に「境93」系統が出ていき、大幅に列が短くなったところ、乗り場にやってきた中型のいすゞエルガミオ・ノンステップ車には私を含め12名が乗車。そのほとんどは東京都シルバーパスを利用された高齢者の方々で、都心に一本で出られる気軽さもあり、利用者は少なくないのですが、いかんせん全線が都区内均一運賃ということもあって、長距離利用の多い当系統では採算性にいささか問題があり、現状では特に利用者の多い便だけを残してあるような印象です。また、当ブログ「小田急バス編その2」で乗車した「新宿駅西口〜よみうりランド」線を除くと、同社の定期路線では唯一の都心乗り入れ系統でもあることから、免許維持的な側面でも残されている感があります。
     ちなみに「宿44」系統には専用の小型バス・エルガミオ7m車が使われていましたが、同車が生産中止になってしまったため、現在はひとまわり大きな中型バスに置き換わりました。
     
     先述の通り、運賃は都区内均一の210円で、これだけ払ってしまえばあとは新宿まで運んでくれます。
     定刻通りに発車し、まずかえで通りを他系統と同様に進みますが、次のバス停となる「境南二丁目」は当系統のみ通過扱いで、そのバス停の先で左折し、丁字路の血液センター前交差点を右折すると左手に大きな建物が現われます。バスはその構内に乗り入れ、最初の途中バス停が「武蔵野赤十字病院」で、武蔵野市コミュニティバス「ムーバス」が乗り入れる以外、一般系統で乗り入れるのはこの「宿44」系統が唯一のものです。ここで2名の乗車がありました。

     そして敷地を出て、日赤病院南交差点で連雀通りへ左折、しばらくこれを道なりに進みます。本数は減りつつも利用者は多く、各バス停で乗車が細かく続き、気がつけば立ち客が出ていました。
     
     「八幡前・三鷹市芸術文化センター前〜南浦(武蔵境方向のみ停車)」間でわずかに単独区間を通り、前述の「MCC直行バス」で通ったむらさき橋通りを横切ると、沿道に多くの商店が集まる「連雀通り商店街」で、道幅は狭いものの賑やかさが感じられます。
     そして吉祥寺通りと交わる狐久保交差点で左折。吉祥寺駅を発着する小田急バスのほぼすべての路線が通っている区間で、かなり頻繁にすれ違い、バス停の時刻表にもおびただしいほどの便数が書かれています。
     「明星学園入口」バス停を過ぎると右手一帯の雑木林が「井の頭恩賜公園」、いわゆる「井の頭公園」であり、「三鷹の森ジブリ美術館」の特徴ある建物も車窓から眺めることができます。

     三鷹市と武蔵野市の境となる「万助橋」で玉川上水を渡り、左手の林には「井の頭自然文化園・本園」があり、国内最長寿のアジアゾウ「はな子」を飼育していることで有名な動物園です。この真ん前にあるバス停「文化園前」で1名乗車がありましたが、平日・土曜の2便目までのバスでは、片側2車線の右側車線がバス専用レーンになる関係で、このバス停は通過扱いになっており、「宿44」系統ではその日最初に停車するのが当便からでした。
     
     JR中央線の架道橋手前の吉祥寺駅前交差点で井ノ頭通りへ右折。この先、甲州街道とぶつかる松原交差点までひたすら一本道です。
     
     もう街が動き出した時間帯なので、駅周辺では少々混雑しましたが、そこを抜ければ再びスムーズに流れていきました。
     当系統でも「吉祥寺駅」に停車するのですが、新宿方向のバス停は他の系統のバス停とは大きく離れた地点にあり、京王井の頭線をくぐって、もはや「駅」とは呼べないほどの位置に、ぽつりと「宿44」専用のバス停があります(一方の武蔵境方向のバス停は、上の画像の無印良品のあたりにあって、こちらは駅から比較的至近距離にあります)。私もかつてここから新宿行きに乗るときに乗り場が分からず、通過時刻が迫り、息を切らして探し回ったことがあります。なので、もし他系統との並行区間で「宿44」系統に当たってしまった場合、ここで鉄道やほかのバス路線に乗り換える場合にはひと苦労ということになります。ここで5名が下車し、入れ替わりに3名の乗車がありました。
     
     吉祥寺駅での入れ替わりは思いのほか少なく、車内はそれなりの乗車率をキープしたまま新宿を目指します。
     井ノ頭通りは一応片側二車線となっていますが、その車線幅が狭く、乗用車同士であっても並走を躊躇したくなるほどのもので、車体幅の広い大型車では実質一車線しか機能していません。バスは走行時は中央車線を走行し、バス停が近づいたり、右折車両があった場合だけ左に寄るような走行法となります。

     出入庫線が並走していた「吉祥寺営業所前」バス停を過ぎると、浜田山付近までほぼ単独区間となっており、沿線に住んでいる方々には都心直通の貴重な交通手段であるため、途中「浜田山四丁目」バス停まで乗車が続き、車内が一層混雑してきました。「松庵町」バス停付近で、武蔵野市から杉並区に入ります。
     浜田山駅入口交差点で人見街道と交差し、京王バス東の出入庫線「鷹64・久我山駅〜永福町」線との並走区間となりますが、お互い運行回数が限られており、行き合うことはほぼありません。
     そして、西永福交差点で方南通りと交差し、中野や新宿からの京王バス、高円寺からの京王・関東バスが「永福町」まで並走。右手に京王バス東・永福町営業所があり、そこを過ぎて、井の頭線永福町駅前の先が小田急バス専用の「永福町」バス停で、ここでも1名が降りただけでした。

     再び単独区間となりますが、バス停間隔が大きく開き、大きな水タンクがある「水道横丁」バス停を通過すると、国道20号線(甲州街道)と交差する松原交差点となり、ここを左折して、あとは新宿駅の直前まで道なりに進みます。

     環七通りと交差する大原交差点だけはアンダーパスをくぐるため、中央車線を走行し、環七はスムーズにやり過ごします。

     抜けたあとは再び左車線を走行し、「笹塚二丁目」バス停から先は何らかの形で並行路線があり、ポールも京王バスのものを三者で共用するようになります。ちょうど阿佐ヶ谷駅からの都営バス「渋66」系統に「笹塚駅」バス停で追いつきました。

     中野通りと交差する笹塚交差点や、山手通りと交差する初台交差点ではいずれも立体交差は使わずに側道走行しますが、道路は全般的に空いており、順調に通過できました。

     客の動きはしばらくありませんでしたが、「新国立劇場(初台駅入口)」バス停で2名下車。
     やはりターミナル駅に近づくとそれなりに道路は混雑しはじめ、「西参道」バス停付近から流れが悪くなりましたが、ひところに比べれば東京の道路は本当に走りやすくなったものだと思います。

     大量に下車があったのは、ひとつ手前の「角筈二丁目」バス停で、ここで11名下車。新宿駅南口や、デパートなどに行くならここで降りてしまうのが便利です。

     そして西新宿一丁目交差点を左折し、小田急ハルク前の「35番乗り場」が終点の「新宿駅西口」となります。ひとつしかない小田急系のバス乗り場にはちょうど小田急箱根高速バスが乗車扱い中で、その真後ろに停めて降車となります。ここまでの乗客は私を含め16名あり、全般的に高い乗車率のまま到着。所要時間は68分でしたが、道路は概ね順調であり、それほど長いと感じないうちに着くことができました。

    ※「宿44」系統は、2014年3月1日より一日2往復に減便されました。

    運行形態:A+C、路線図掲載:◯、乗車難易度:★★☆☆

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